成しとげる力はどのようにして培われるのか?永守重信「成しとげる力」に学ぶ【書評】

2022年8月5日

永守重信「成しとげる力」サンマーク出版

https://www.sunmark.co.jp/detail.php?csid=3931-3

こんにちは。shigemooです。

皆さんのなかには、このような方はいませんか?

毎日のやりがいがない・・・

何かをする気力がわかない・・・

そんな方でも大丈夫です!

本書を読めば、成しとげる力はどのようにして育まれるのかが分かります

成しとげる力はどのようにして培われるのでしょうか。

本書は、日本電産を世界一のモーターメーカーに育て上げた永守重信さんが、自らの実経験から学んだ大切なことをまとめた一冊です。

成功者から学ぶ人生のエッセンス。

今回は、そんな珠玉のような言葉がちりばめられた本書を、解読していきます。

この本から学べること

・一番をめざせ!力はあとからついてくる
・苦労に飛び込め!やがて人生は輝く

一番をめざせ!力はあとからついてくる

いまは「一番」が一人勝ちする時代

現代社会は、あらゆる分野で「一番が一人勝ちする」時代に入っているといいます。

背景には、様々な理由がありますが、いちばんの要因は、働いている一人ひとりの意識、考え方、働き方、行動の仕方にあります。

どんな分野のどんな仕事であっても、つねに一番をめざすことが求められるのです。

それほど厳しい時代だからこそ、著者は「一番をめざせ」「一番以外はビリ」と声を大にして言います。

あとから来る急行より、先に出る普通電車に飛び乗れ

成功するための必須条件として、一歩でも二歩でも先んじて前に進むことが挙げられています。

これはもちろんライバルとの競争に勝つという意味を含んでいますが、それだけではなく、起こりうるリスクを回避するためにも重要なことなのだといいます。

どういうことでしょうか。

普通電車と五分後の急行があったとき、ほとんどの人は急行に乗ると思われます。

しかし、そうではないのです。

そこに不測の事態に備えるという「リスク回避」の観点が入ってこなければならないのです。

一寸先は闇です。どんな突発的な事故が起こるか分かりません。

だからこそ、目的地に少しでも近づいておくことが大切なのです。

不測の事態に備えること、自分だけは大丈夫と思わず、つねに「まさか」を想定して手を打っておくことが重要であると著者は説きます。

明るい言葉を使えば、明るい未来が見えてくる

世のなか、「だめだ。できない」という否定から物事を考える人が非常に多いといいます。

常に明るい言葉を使い続ければ、どんな逆境の中にも明るい兆しを見つけることができます。

不可能になるのは、自分で不可能を決めつけるからだ、と著者は言います。

苦労に飛び込め!やがて人生は輝く

苦境のなかでこそ、人も会社も真価が問われる

人生も仕事も順風のときには、その人が持つ強さ、弱さの差は分かりません。

しかし、その人の真価が見えるのは、苦境に陥ったときです。

苦しみから逃げ出そうとする者と、踏みとどまって敢然と立ち向かう者との差は歴然としています。

苦しい問題に正面からぶつかって解決した人には、必ずご褒美があるようにできているのが世の中であるといいます。

その差たるや十倍どころではありません。あとになれば百倍以上の差がつくのです。

全力で逆風へと立ち向かい、それを乗り越えたとき、人は大きな力をつけ、輝かしい未来へとさらなる一歩を踏み出すことができるのです。

つまり、困難は人を成長させるということです。

足下を悲観していれば、将来は明るい

創業以来、著者はずっと「足下悲観、将来楽観」と言い続けています。

いま調子がいいからこのままで行こうと思っていたら、将来は決して明るくありません。

市場はさらに良いものを求め、それに応じて技術はどんどん進化するからです。

つまり、現状に甘んじていてはいけないのです。

足下を楽観していると、将来は危うくなる。

一方で、このままではいけないとつねに足下を悲観し、いち早く準備をしておけば、変化した市場に一番乗りできます。

いまを悲観している限り、将来は明るいのです。

このような「足下悲観、将来楽観」という考え方を、著者は母に学んだといいます。

いまは苦しくとも、そこから逃げずに立ち向かっていけば、必ず幸せになれる。楽しい世界が待っているーーーこういって、母は著者を励ましたのです。

足下の暗い話よりも将来の明るい話を語るのが常だったそうです。

苦しみに飛び込んでこそ、生きる喜びを味わえる

人生に苦しみはつきものです。

しかし、苦しみから逃げてしまうか、あるいはそこに飛び込んでいくかで、その後の人生はまったく違ってくると著者は言います。

困難や苦労が大きければ大きいほど、そのあとにやってくる喜びや楽しみもそのぶん大きくなるのです。

だからこそ、困難が来たら逃げずに飛び込んでみること、そしてそこから生きた教訓を得ることが重要だといいます。

人生というものは、最後によかったなと思えるかどうかで値打ちが決まります。

人生の半ばでは、まだ答えは出ていないのです。

たとえいま苦しい想いをしていたとしても、踏みとどまってがんばっていけば、必ず成功への灯りが見えてくるものなのです。

最後に、著者はこのように述べています。

朝がこない夜はない。同じように、出口のないトンネルもない。暗く、長いトンネルも出口に向かって懸命に歩き続けると、はるか先に一筋の光明が見えてくる。その光を道標に、一歩一歩前に進めば、必ず出口にたどりつくのだ。

p.126より

成しとげる力を実践してみて変わったこと

Before

これまで私は、苦しみはできるだけ避けたいと考えていました。

その結果、チャンスや面白いことも見逃してしまっていたと思います。

After

成しとげる力では、苦しみに積極的に対峙することで新たな境地が見えてくる、また、人生の苦楽の総和は0である、と述べてあります。

この言葉から、今苦しんでいればきっと報われる、と考えられるようになりました。

苦しみも、自らを成長させるためのものだと考え、生きていきたいと思います。

以下、まとめです。

  • いまは「一番」が一人勝ちする時代
  • あとから来る急行より、先に出る普通電車に飛び乗れ
  • 明るい言葉を使えば、明るい未来が見えてくる
  • 苦境のなかでこそ、人も会社も真価が問われる
  • 足下を悲観していれば、将来は明るい
  • 苦しみに飛び込んでこそ、生きる喜びを味わえる

最後までお読みいただきありがとうございました!