心配事の9割は起こらない!枡野俊明先生に学ぶ禅的思考の教え。きっと心が軽くなる!【書評】

2022年8月5日

https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784837986119

こんにちは。shigemooです。

皆さんは、このように思うことはありませんか?

過去の失敗を引き摺ってしまう・・・

未来が心配だ・・・

人は誰しも、一度はこのような悩みを感じていると思います。

私たちは一生このような考えに支配されながら生きていかないといけないのでしょうか?

いえ、違います!

枡野俊明先生が書かれた「心配事の9割は起こらない」を読めば、きっと心が軽くなるはずです。

この書評では、そんな枡野先生の著書を扱っていきます。

この本から学べること

・妄想しない
・前向きに受け止める
・どんな境遇も受け入れる

この本から学べること

妄想しない

禅の言葉に、「莫妄想」という言葉があります。

これは、「妄想することなかれ」という意味です。

妄想というと、ありもしないことをあれこれ想像することだと思っているかもしれません。

しかし、禅でいう妄想は、もっと広く深い意味を持っています。

それは、心を縛るもの、心に棲みついて離れないものはすべて妄想である、というものです。

つまり、我欲も執着も、他人との比較も、すべて執着なのです。

もちろん、心をとらえるあらゆる妄想を断ち切ることは不可能です。

ですから、大切なのは、「妄想」をできるだけ減らしていくことなのです。

そもそも、妄想を生み出している根源的なものは何か。

それは、私たちのものごとを比較してとらえる考え方です。

確かに比較すると自分を知れるというメリットはあります。

つまり、自分以外の多くの価値観に接することで、「これは共感できる」「これは共感できない」という認識の繰り返しによって、自分の価値観が相対的に分かるということです。

しかし、本来比較できないものを比較するから苦しくなるのです。

ですから、いったん比較することはわきに置いておいて、あるがままの自分を見つめることが重要なのです。

禅はどんなものも、どんな人も、他とは比べようがない「絶対」の存在と教えます。

比べようがないのです。

比較することをやめたら、妄想の9割は消えてなくなります

心はずっと軽くなります。

「莫妄想」。この言葉を折に触れて思い出したいですね。

前向きに受け止める

人生、いいときもあれば悪いときもある。

換言すれば、人生は山あり谷ありと言います。

私たちはこのことを頭ではわかっていますが、実際にそのような状況に直面した際、ひどく落ち込んでしまったり、驕り高ぶってしまったりします。

こういったとき、禅ではどのように対処するのでしょうか。

悪いことが起きたり、辛い境遇に立たされたりしたら、気持ちは落ち込んでもいい。その上で、負の心をプラスに転じていく。これが禅の考えです。

つまり、落ち込んだ上で、それを受け止め、プラス思考に転じていくのが重要なのです。

「なぜ自分がこのような境遇に立たされるのだ!」「なぜ自分はこのような目に遭うのだ!」という状況になったとき、嘆きや恨みばかりになるかもしれません。

しかし、そうではなくて、「ここを何とか乗り切ったら、ちょっとやそっとのことでは動じなくなる。なんとか踏ん張ってみよう!」という前向きな捉え方もできるのです。

神は乗り切れない試練を人に与えることはない」という言葉もあります。

そのときは押しつぶされそうな気がしても、八方塞がりだとしか思えなくても、それは乗り切れる試練だから、与えられたのです。

そう考えることが、心を転じていくきっかけになりませんか?

困難も逆境も、一皮むけるためのチャンスなのです

どんな境遇も受け入れる

自分を取り巻く環境は常に変化していくものです。

私たちは、常に変化の中で生きています。まさに、「諸行無常」です。

しかし、そうはいっても、よい変化は喜んで受け入れる一方で、悪い変化は受け入れがたいというところがあるのも事実です。

しかしそこでいくらクサろうが、くよくよしようが、境遇が変わることはありません。

それどころか、マイナスの気分がどんどん高じていきます。

こうは考えられないでしょうか。

どんな境遇にあっても自分を活かすことはできる。そこでの経験が、将来、飛躍のばねにもなるし、生きる糧にもなると。

著書では、松下幸之助さんの言葉が紹介されています。

逆境もよし、順境もよし、要はその与えられた境遇を素直に生き抜くことである

素直に生きていたら、よい境遇も悪い境遇もないのです。

そこにはただ、一生懸命に生きる場所があるだけなのです。

禅ではこう言っています。

日日是好日

これは、毎日がよい日ばかりだという意味ではありません。

人生には晴れの日もあれば、雨の日もある。

穏やかな日差しに包まれることもあれば、吹き付ける寒風に身をすくめることもあります。

しかし、いずれの日にも、その日でなければできない実体験をする、かけがえのない経験を積む。

ですから、すべてが有意な「好日」なのだというのがこの禅語の意味することです。

境遇があなたの生き方を左右するのではありません。

あなたの生き方によって境遇はどんなものにでもなるのです。

禅的思考を実践してみて変わったこと

Before

以前は人と比較してばかりで、また、過去や未来のことを考えては不安に感じていました。

また、自らの境遇を嘆いてばかりで、捉え方が一面的だったように感じます。

After

そのような考え方が無意味であることを知り、特に、起きていない未来は存在していないに等しいという教えに目を開かされました。

妄想が減り、以前よりも生きるのが楽になったような気がします。

皆さんにも、特に「莫妄想」の教えをぜひおすすめします。

まとめです。

  • 妄想しない
  • 前向きに受け止める
  • どんな境遇も受け入れる

最後までお読みいただきありがとうございました!