成功の秘訣とは何か?ジェームス・スキナー「成功の9ステップ」に学ぶ【書評】

ジェームス・スキナー「成功の9ステップ」幻冬舎
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784344004788

こんにちは。shigemooです。
皆さんはこのように思ったことはありませんか?

成功したい・・・
だけどいろいろ曖昧・・・
でも大丈夫です!この本を読めば、成功の秘訣がわかります!
・心を決める
・成功者のパターンを学ぶ
・無限健康を手に入れる
・自分の感情をコントロールする
・望む結果を明確にする
・時間を管理する
・思い切った行動を取る
・アプローチを改善させる
・ほかの人を自分の夢に参加させる
この本で一番重要なことは、次のことです。
すなわち、「「何を」「なぜ」「どのように」が分かっていれば、なんでも実現できる」ということです。
本書では、成功者の共通要素を分析して得られた「成功の9ステップ」について述べられています。
これはまた、あらゆる分野における業績を支配する原則でもあるのです。
著者は、「違いをもたらす違い」を研究する上で、あるひとつの枠組みが浮かび上がってきたといいます。
それが「成功の9ステップ」なのです。
「成功の9ステップ」は、「パワー」と「プロセス」、そして「テコ効果」という三つの要素から構成されます。
順に説明していきましょう。
最初の四つのステップは、成功するための「パーソナルパワー」をもたらしてくれる基礎にあたります(四つの基礎)。
これは、物事を成し遂げるための能力です。
この「パーソナルパワー」とは、難しい状況において力強い行動をする能力であり、成功者の何よりもの共通点であるといいます。
次の四つのステップは、「成功のサイクル」を構成するものであり、計画と行動のプロセスを与えてくれるものです(成功のサイクル)。
つまり、自分の目的を明確にし、時間管理の技術を身につけて、思い切った行動をとり、自分のアプローチを改善しながら、夢の達成に向かうのです。
そして最後のステップは、「リーダーシップ」です(リーダーシップのテコ効果)。
これは、ほかの人を自分の夢に参加させることにあたります。
以下に、本書の図解を掲載します。

目次
四つの基礎
心を決める
第一は、決断のステップです。
決断という言葉の語源は、「決めて、断ち切る」ということです。
つまり、成功するという決断は、失敗するというオプションを断ち切ることです。
心理学の知見のひとつに、「刺激と反応のモデル」というものがあります。
刺激と反応の間には選択の自由があるというのが、「7つの習慣」で得られた知見でした。
下記記事をご覧下さい。
主体性とは何か?第1の習慣「主体的である」に学ぶ主体性の定義【7つの習慣・書評】
本書では、刺激が自分にあなたに対して起こる、つまり今の状態のあなたに対して起こるということに焦点を当て、「結果のサイクル」という理論を提唱しています。
これは、あなたのその時々の状態によって、これらの出来事にどういう意味や解釈を与えるかが決まり、そしてその解釈によって、どう反応するか、どんな行動を取るかを決めるというものです。
またその決断は、どういった結果が得られるかを決めるものとなり、最終的には、あなたが将来経験する次の出来事そのものを決めてしまうのです。
そして、自分の状態を構成するそれぞれの要素を理解することが、本書の大きな目的の一つとなっています。
具体的には、以下の通りです。
- 参考材料(過去の経験と知識)
- 身体の使い方
- 使っている言葉と習慣化している質問
- 焦点と内的表現
- 集中しているニーズと目標
- 自分の持っているスキル
ここでは、力強い行動を起こし、効果的な決断と意思決定ができるパワフルな状態を維持する方法について考えます。
その鍵は、すべての出来事に対して「力を与えてくれる解釈」を見つけることです。
どういうことでしょうか。
人生には様々なことが起こります。
それに対して、いかに反応するかがポイントなのです。
例えば、仕事から解雇される、重病を抱えるといった状況は、「力を与えてくれる解釈」を選ぶ機会であり、人生を次のレベルに持っていくチャンスなのです。
夢を実現することは、さまざまな出来事を自分の成長に活かすことです。
成功とは、素晴らしいことだけが起こるという意味ではなく、どういうことが起きても素晴らしい反応を選ぶことなのです。
成功者のパターンを学ぶ
第二は、学習のステップです。
成功する人たちの共通点は、成功のパターンを発見し、それを活用することです。
ところで、なぜ学習するのでしょうか。
それは、学習することにより、決断の質が向上するからです。
無限健康を手に入れる
第三は、健康のステップです。
成功するためには、健康であることが必須項目となります。
これは案外見落とされがちな事実ですが、確固たる事実でもあります。
ここで、著者は「健康とはエネルギーである」と定義します。
つまり、自分の生活を送り、夢を追い求め、仕事をし、遊び、愛し、奉仕をする無限のエネルギーを持っていれば、それで健康なのです。
無限健康には二つの原則と四つの鍵があります。
まず原則は、以下の通りです。
- 使わなければ、なくなる。
- 身体に取り入れるものはすべて、同化させるか、排除させるか、どちらかしなければならない。
次に実践的な四つの鍵は、以下の通りです。
- 有酸素運動で酸素吸収能力を高める。
- 過剰負荷をかけることによって筋力を強める。
- 最高の栄養を摂る。
- 毒を避ける。
自分の感情をコントロールする
第四は、感情のステップです。
感情の材料は、焦点(視覚)、言葉(聴覚)、そして身体の使い方(触覚)であるといいます。
身体の使い方
感情は動きから来ます。
つまり、EmotionはMotionから来るのです。
このことから得られる知見は、感情を変えるために動きを変える、ということです。
言葉
言葉は感情の増幅器であり、言葉通りの状態を引き起こします。
なぜなら、人間は一貫性を保つ非常に強い欲求を持っているからです。
そこで、感情が言葉と一致しないときは、潜在意識がすぐにあなたの感情をその言葉に合わせ始めます。
何度も繰り返し自分自身に言い聞かせる言葉は「インカンテーション」と呼ばれます。
これは自己達成予言となります。
つまり、言葉にはそれだけ強い力があるのです。
焦点
何に焦点を当てるかで、感情は大きく変わってきます。
人生の良い側面に焦点を当てるのか、それとも逆なのか、ということです。
マルカス・ガーヴィーは、彼の詩「You and Me」の中で、焦点の大切さについて次のように書いています。
人生の重荷を大きくしている
さまざまな問題を考えれば
年が早く過ぎゆき
私たちの悲しい運命の書に、終止符が打たれるように願うだろう
しかし、ちょっと立ち止まり
その反対のことを考えるようにすれば
人生はすべて笑顔になる
毎日生活しながら
pp.240-241
成功のサイクル
望む結果を明確にする
第五は、目的のステップです。
目的は、明確になれば必ず実現できるのです。
具体的に目的を設定する場合は、行動ではなく結果に焦点を当てるのがポイントです。
時間を管理する
第六は、計画のステップです。
本当にコントロールできるのは、自分自身だけです。
出来事が起きたときの自分の状態、また自分の解釈、反応をコントロールすることができます。
この観点からすれば、時間管理は感情の管理であり、エモーショナル・マネジメントと言えます。
それを踏まえ、スケジューリングの七つのステップとして、著者は以下のように提示しています。
- 一週間の感情のサラダバーを設定する。
- 充実の領域を書き出す。
- 一週間の中で望んでいる結果を書き出す。
- 結果を生み出すための行動項目を書き出す。
- 必須の行動項目にチェックを入れる。
- どの行動項目が委任できるかを考える。
- 一週間のスケジュールを立てる。
また、効率を劇的に向上させる時間管理アイデアの一つとして、「ゼロベース思考」をあげています。
これは、新しい予定を入れる際に、「もし、すでにこうなっていなかったら、今からでもそうするだろうか」と問うというものです。
これにより、本当に必要な用事だけを入れることができます。
思い切った行動を取る
第七は、行動のステップです。
行動を起こすにあたっては、様々な障壁があるかもしれません。
しかし、エネルギーを集中させれば、どんな障壁も切り抜けることができるのです。
ピーター・ドラッカーは「経営者の条件」のなかでこう語っています。
効果的な経営者の共通点は、ひたすらひとつの作業に集中する点にある。
彼らは、最も大切なことのみをおこない、そのことが完了するまで、ほかのことに目を向けないという集中力を持っている。
p.342
また、思い切った行動には五つの鍵があるといいます。
以下に示します。
- 思い切った行動が取れる状態を作る。
- そのことを自分の責任にする。
- 率先力を発揮する。
- 安心領域を越える。
- 失敗はありえないという前提で行動をする。
アプローチを改善させる
第八は、改善のステップです。
アプローチを改善することは、完璧主義とは正反対です。
アプローチを改善することは、改善は永遠であり、私たちは必ず物事を改良できるということを認めることです。
改善の四つのステップとして、以下の四つが示されています。
- 今のやり方でうまくいっているかどうかを確認する。
- 自分のパターンを中断させる。
- アプローチを根本から変えてみる。
- 新しいアプローチがうまくいっているかどうかを確かめる。
リーダーシップのテコ効果
ほかの人を自分の夢に参加させる
第九は、リーダーシップのステップです。
リーダーシップとは、ほかの人を自分の夢に参加させることである一方で、他人を成功させることでもあります。
つまり、win-winの関係なのです。
リーダーシップをとるうえで、コミュニケーション能力は必要不可欠です。
コミュニケーション能力を高める具体的な方法がいくつか述べられています。
- 私たちは人生経験を共有してくれる人なら誰とでも人間関係を作る
- ラポールは相手の現実に入るだけの思いやりを持つことである
- 自分の提案を聞いてほしいなら、相手の考えに耳を傾けることである
- 感情移入の秘訣は、耳と目と心で「聴く」ことである
学んで変わったこと
Before
私はこれまで、成功したいとは思っていたものの、成功の定義すら曖昧で、ましてや行動はしていませんでした。
After
本書を読むことで具体的な成功の定義がわかり、また、成功のための具体的な行動について学んだことで、実現への具体性が生まれてきました!
自分でもなんとかできそうだ、そう思わせてくれる著書です。
まとめです。
- 心を決める
- 成功者のパターンを学ぶ
- 無限健康を手に入れる
- 自分の感情をコントロールする
- 望む結果を明確にする
- 時間を管理する
- 思い切った行動を取る
- アプローチを改善させる
- ほかの人を自分の夢に参加させる
最後までお読みいただきありがとうございました!
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